
これは、本当にあった話をもとに作ったお話です。
人生、小学校、中学校、高校大学を卒業して、就職して定年を迎える人には縁のない話なのかも知らない。
だけどこれは、そんな人にも是非読んでほしい。
理由は簡単。
「人生はなにが起こるかわからない」
これを声を大にして伝えたい。
それでは最後までお付き合いください。
~「懲役3年 未決拘留10日」~
裁判官からこう告げられた。
私は頭が真っ白になった。
私の名前は田中大樹21歳
フリーターだ。
昼は、個人事業主として営業の仕事を
夜は、コンビニでアルバイトしているごく普通の
フリーターだ。
ちょっと変わっているしたら体重が130キロを
超えているくらいだ。
家は、賃貸で家賃11万円のところに前の仕事のやつら5人と
ルームシェアをしていてなんと間取りも1SLDKという
変わっているところもあった。
そんな私がなぜ懲役3年と言われてしまったのか
ぜひこのご時世だから読んでほしい。
私は正直その当時は収入も少なく、昼の仕事もうまくいくことも
なくて路頭に迷っていた。
そんな時にルームシェアの後輩の山本が、あるSNSでこういう
プロフィールを見つけてきた。
「お金に興味のある人はいませんか?」っていういかにも
怪しい文章の内容のプロフィールを山本は持ってきました。
最初は本当に怪しく警戒していたので、興味もありませんでした。
その山本がメッセージのやり取りをしているうちに
警察に捕まるようなことは一切ありません。
危険な仕事でもありませんっていう文章をみて、
少しずつ警戒が溶けて興味すら覚えました。
「これでみんなを養っていける」
っていう思いで
「じゃあ俺が行ってみてもし、やばかったら帰るよ」
って行って新宿の風林会館に行きました。
その時は本当に緊張して、「どういう仕事なのかな」って
いう思いと、やっぱり不安でした。
待ち合わせ場所に、ジーンズとロングTシャツで
どこにでもいそうな青年がきました。
「田中さんですか?黒崎と申します。
早速ですが、軽く面接したいのでと裏道に連れていかれました。」
まず、スーツを着てください。
と言われ、スーツ代5万円を貰ってスーツ屋さんでスーツを
買ってくるように指示されたのでスーツを購入しに
行きました。
この時はまだ、仕事の内容は一切知らさておらず
僕は指示されるままに従いました。
僕はスーツに着替えて、黒崎に電話をすると
「次の指示があるまで漫喫で休んでていいよ」って
言われましたのでその指示に従いました。
漫喫でくつろいでいると、ある男から
電話がかかってきまして、そこで始めて仕事の話を通達してきました。
「今から、池袋のどこどこに行ってもらうから
そこで山口と名乗って封筒を受け取ればいいから」最初の指示は
これだけでした。
僕はなんにも気づくことなく、その現場に行き、
サングラスの少し強面の感じの男性から封筒を
受け取ってまた、新宿に戻り、その封筒を黒崎に渡しました。
まず、その一件目が終わり、
僕はそっち系の人から封筒を受け取ってそれを
所定の所に運ぶのが仕事なんだっていう解釈し、
それが詐欺だとも知らずに、やっていました。
そして、その後にもう一件行くわけです。
今度は、女性のかたでした。
要領はさっきと同じでその女性の方は何度も警戒していて
「あんた何者?誰なの?身分証明書見せて」としつこく聞いてきました。
その時にはっきりとわかりました。
僕は詐欺をしているんだと。
僕は本当に愚かでした。
その日の報酬として20万円を受け取って
帰りの電車でお母さんに似ているおばあちゃんを
見かけて、こういう人も騙されるのかって思うと
心が苦しくなり、ものすごく反省して取り返しの
つかないことをしてしまったと思い、涙を流しました。
もうやっちゃいけないとわかってはいましたが
僕もその詐欺グループの人に身分証を渡していて
ルームシェアの人たちにも迷惑はかけられないと思い
次の日も行きました。
今思えば自首すればよかったって
思いましたが、その考える力もなく、
終始頭が真っ白でした。
僕は2日目に群馬に行ってくれと言われ
群馬に行くことになりました。
僕はその現場でドラマのような感じで
現行犯逮捕されました。
始めは、やっと抜け出せると思いホッとしました。
生まれて初めて警察の方にお世話になるので
留置所も知らずに、ついたところが刑務所と
思っていました。
これまでの人生真っ白なことしかやってこなかったから
僕は本当にこの世の終わりかなって思いました。
僕はどうしても今回は、東京、大阪、福岡とか
大都市に住んでいる人に知ってもらいたいと
思っています。
詐欺の受け子は本当に知らなくてやっている人も
中にはいます。
世の中にはおいしい話なんかないのです。
僕は刑務所で若くて、もったいない人を
たくさん見てきました。
中には本当に腐っている人もいました。
本当に目先に利益だけで飛び込むのはもったいないです。
そして、これはどこで誰がなっているかも
わからないので、見た人はしっかりと
用心してください。
「私なんかひっかかるわけがない」って思っている人ほど
引っかかります。なぜか?
簡単です。
心に隙があるからです。
僕は2話、3話とお話を作っていきます。
ぜひこういう世界は知っておいたほうが
いい人もいるのかもしれません。